ギロチンのサブカル魔女裁判 第一回「イルミナエ・ファイル」
サブカル男子の生き様というのは血を吐きながら続ける悲しいマラソンに似ている。
勝手に仮想敵を設定し、終わりの見えないシャドーボクシングに身を費やし、はてな匿名ダイアリーにポエムとも日記ともつかない怪文書を投稿し、
ブックマークの数とリアクションに一喜一憂する仄暗い自意識のモンスター、それがサブカル男子だ。
周りと違うことをしようとした結果、奇のてらい方が誰かとかぶりそれはそれで顔から火が出るほど恥ずかしくなったり、
車、パチンコ、女の話しかしない知り合いに辟易したところで自分にできるのは漫画、音楽、映画の話くらいだと気付いて自分も大差ないことに絶望したりする。
自意識の自縄自縛、社会性の欠如、自家薬篭中の権化。
かくいう私も、そのサブカル男子の一員である。
マッシュルームカットには並々ならぬ敵愾心を抱いている。
以上、前置き。
はじめましての方がほとんどだと思います。初めまして。 NAKAZ TOBAZのメンバーの1人、ギロチンと申します。 twitter:https://twitter.com/isaza0425
普段はパッドどついてビート作ったり、マイクもってお歌歌ったりしてます。宜しくお願いします。
らっぷびとさんからナカトバとしてのコラムの執筆を頼まれた時は、完全に人選ミスだろと思いながらもサブカル男子としてはコラムという響きは超魅力的で
< ク○ックジャパンとか、○ッキンオンジャパンを思い出し、とうとう来た、我、勝てり、などと思ったものですが、問題が一つ急浮上してきました。
はてさて何を書いたものやら皆目見当がつかぬ。
なにせネットラップについてのコラムは皆書いている上、こちらは新参者、軒を借りるにも三顧の礼で向かわねばならぬのではと恐縮することしきりである。
ビートメイク入門とかやろうかと思うがこちらも己のスキルのなさをさらすようで超恥ずかしい。
というわけで、完全に無軌道スタートを切った当コラム、記念すべき第一回は活字レビューです。
第一回 エイミー・カウフマン&ジェイ・クリストフ「イルミナエ・ファイル」
皆が今一番目にする文字情報とは、いったい何か。答えは簡単。インターネットだ。
インターネットの普及の以前と以後で、文字との我々の向き合い方は決定的に変化した、といってもいい。
文庫本の形式に閉じ込められていた活字は奔放に飛び出し、レイアウトとデザインの一部へと変化した。
ネットニュース、wiki、sns。我々は様々なデザインのフォーマットのメディアを横断して、その脳内にビジョンを描き出す。
では、その雑多な情報を集めた風にして物語を紡ぐとどうなるか。
その一つの形が、本書、イルミナエ・ファイルだ。
帯にはこうある。
「女子高生ハッカー×狂騒のHAL(人工知能)×純愛の戦闘機乗りの三つ巴スペースオペラ・ファイル」 そう。ファイルだ。
本書の中では、すべての物語はファイルの形式で表現される。
メール、報告書、文書ファイル、レポート。エトセトラ。

一部抜粋
それらは一個一個の視点であり、物語形式よりも、事実性を読者に感じさせる。
事件の輪郭を、追体験させる。
インターネット世代に向けてビジュアライズされた物語。
それに相応しく、主要人物たちはエネルギッシュだ。
感情に従い、無機質な報告書と真空の宇宙を瑞々しく動き回る。
物語自体の内容としては、人工知能の暴走、宇宙戦闘機、女子高生ハッカー、閉鎖空間での感染症パニック。
オタクの好きなモノ全部乗せみたいな感じもなきにしもあらず、なのだが。
みんなこういうの好きだよね、俺も好きです。

たまりませんね。
とまれこうまれ、実際に読むのが一番早いよね、っていうぶっちゃけた結論はありますが。
SCPとか読むの好きだったり、wikipedia巡りで丸一日つぶせる方なんかには絶対にお勧めです。
ワーナーから映画化されるのも決定してるみたいなので、「これ原作読んだわ」 とか言いたい方も、是非。
以上、第一回ギロチンのサブカル魔女裁判でした。
長い文章を書くの慣れてないから普通にこれ大変ですね。
来週はHIGEの恋愛バーサーカーです。
恋愛に悩む男子女子は必見ですね。
MC Woodの4コマ「ないガール」 第2話

告知
6月2日(土) 渋谷UNDERBARにてよーへー×NAKAZ TOBAZプレゼンツ『メガトンパンチVol.2』を開催いたします!他のイベントでは見られない組み合わせのMC、DJ、他のイベントでは見られないバトル「なりきりMCバトル」と多種多様な演目をご用意しております!
NAKAZ TOBAZの曲とか


以上、第一回役に立たないナカトバ新聞でした!
本当に役に立たねえな!!